東北の被災者様へ支援物資を発送していると、お礼のお手紙やお葉書を頂くことがあります。先日ある方がお手紙と一緒に、当日津波が押し寄せてくる様子をまとめたDVDを送ってくださいました。
私の自宅にも大きな揺れがあったものの、被災地からはかなりの距離。そのため現場の状況はテレビを通してしか見ていません。被災地に足を運ぶこともまだしておりません。
しかしこのDVDを拝見したら、これまで報道番組で見て来た当日の様子があまりにもいろいろ端折られていて、全てを伝えきれていないことが把握できました。水の迫り方が生々しい。また驚いたのは音です。音が大きく入っていたので、それを聞くだけでも背筋が寒くなり、座っている足がすくみました。
「ちょっと待って、今まで見て来た映像は何だったんだろう。マスコミは役目を果たしていない。」と改めて思ったのです。
全て伝えきる事が難しかったり、大人の事情があることも分かります。しかし反面、自身の探求心も足りなかったのではないかという疑問も浮上しました。さらなる情報を求める行動をしていれば、YOU TUBEなどでもきっと見られたのではと、この時気付きました。
敢えて見たくなかったから無意識にセーブしてしまったのか。頭の中「うそでしょう?」としか浮かんで来ない映像。
お手紙を拝見していると、自分が被災地に居る感覚になります。テレビでアナウンサーが伝えているよりも、インタビューに答えている被災者の声を見聞きするよりも、人づてに聞いたことよりも、極めて強い臨場感が生まれます。
国が具体的に颯爽と動いてくれる気配が無い中、大震災の風化を恐れる被災地からの声も聞きます。それだけは断じてならない。twitterをはじめとするSNSを上手に利用しながら、細く長い支援を私も日々呼びかけるように努めなければと、改めて思うのでした。